安心の余裕
今年は本当に暑い日が続きますね。
なんてぇ事を毎日のように言っていたら、先日気象庁が30年に1回の「異常気象」と発表したことは皆さんもニュース等でご存じだと思います。
6~8月の日本の平均気温も統計開始依頼、130年間で最も高かったそうです。
ん~、やはりと言うべきか。
毎日毎日、“観測史上最高を更新”という言葉がニュースで報じられていましたから・・・。
地球温暖化が身近に感じられる昨今、気象学上の区分は「温暖湿潤気候」ですが日本が亜熱帯化しているんじゃないかと心配になります。
今後予想される、熱帯地域のようなゲリラ豪雨、海面温度上昇による日本近海での台風発生、それによる豪雨と暴風。
加えて、シロアリの生息分布と活動の変化。
気候変動と生態系の変化により今までは想像できないような過酷な状況が住まいに対して課せられることは間違いありません。
お施主様の住まいを守る立場の我々建築業界としては、今まで以上に雨や風、シロアリに対する確実な備えと工事方法が求められると思います。
もちろん僕らは、目に見えない部分も含めて常に永く安心して住まえる工事方法を標準工事として選択してきました。
例えば、塗り壁外壁の裏側と屋根瓦の裏側の通気層確保と2重の防水工事。
これは暴風・暴雨に対する備えです。
シロアリに対する4重のガード。
暴風に対する構造的な安定・強さ。
猛暑や熱帯夜にも負けない断熱・快適性能。
これらの基本性能は、現状ではオーバースペックかもしれません。
コストダウンできる部分かもしれません。
ですが、僕らは住まいにとって年々過酷になる状況に対しても、お施主様がこれから先、何十年も先も「安心の余裕」を持って、安心して住まえる家を建築していると自負しています。
ですからコスト的に合理的だからとか、気象条件に応じた実績もなく、見栄えばかりを優先した工事方法は採用できません。
見えない部分にもしっかりと一手間かけ、お施主様が知らない事もしっかりと伝えるスタンス。
これが僕ら流。
トラブルや不具合のない、安心で快適な住まいとなる事が結果的にお施主様にとっても、僕らにとっても幸せになることを知っているからです。
それは建築のプロとして、設計事務所・工務店としての責任でもあります。
予想されている気候変動が現実となって行くかはわかりませんが、何十年先の気象状況にも対応し、想定外の事も考え、気を引き締めて日々の住まいづくりに取り組まなくてはならないと思いました。
そして、大切なご家族と財産をしっかりと守る住まいを提供して行きたいと思います。